母乳育児って、意外と大変なことだらけなんですよね~。
母乳には赤ちゃんに必要な栄養や免疫をアップさせる重要な役割がある!というのはわかっていても、母乳育児がうまく進まないと自信もなくしちゃいますよね。
- 母乳の出がよくない
- 乳腺炎などのトラブルを繰り返す
- 赤ちゃんが母乳を嫌がる
などなど。
ママが悩んで苦労して、痛みをガマンしてでも母乳育児を続けるべきなのか?
答えはNOです!
ツライ・しんどい・・・と感じたら、ミルク育児に切り替えてしまってOKなんです。
でも、新生児のうちは混合でもいいから母乳を飲ませたほうがいい?
早く母乳を辞めることによるデメリットがあるのでは?などなど、心配な部分もあると思います。
基本的に、母乳は「いつまで最低限続けなければいけない」という考え方はありません。
母乳を辞めるかどうかは、ママの気持ちを優先して決めてしまっていいんです。
母乳はいつまで最低続ける?
実は、母乳は「最低限いつまで続けなくてはいけない!」という考え方はないんです!
厚生労働省の「授乳・離乳の支援ガイド」にも以下のように明記されています。
- いつまで乳汁を継続することが適切かに関しては、母親等の考えを尊重して支援を進める。
- 母親等が子どもの状態や自らの状態から、授乳を継続するのか、終了するのかを判断できるように情報提供を心がける。
たしかに、仕事復帰を控えている・次の妊娠を考えている・どうしても母乳が増えない、などなど、さまざまな状況が考えられますね。
ただ、母乳にはたくさんの栄養が含まれているため、「赤ちゃんには一口でも多くの母乳を飲んで欲しい。」「できることなら、自然卒乳まで母乳育児を続けたい・・・!」とも思っちゃいますよね。
頑張って母乳を続けるべきか?
思い切って、完全ミルクの育児へ切り替えるか?
かなり悩む場面だと思います。
WHO(世界保健機関)では、「2歳かそれ以上まで母乳を続けること」を推奨しています。
また、世界の卒乳の平均年齢は4歳とも言われています。
これだけ聞くと、やっぱり大変でも母乳育児を続けなければ・・・と思ってしまいますが、世界と日本とでは、子育ての環境は大きく異なります。
日本は恵まれている国ですね。
いつでもキレイな水を手に入れることができるため、安全なミルクを赤ちゃんに与えることができます。
ですが、キレイな水を手に入れるのが難しい国があることも事実です。
苦労して水を汲んできたり、もしかしたらあまりキレイじゃない水でミルクを作って赤ちゃんに与えるよりも、母乳をあげたほうがよっぽど安全性が高い!という場合もあるんです。
そのため、WHOでは母乳育児を推進している、という事情もあるんです。
とはいえ、母乳をあげる期間の基準があると、ちょっと安心ですよね。
厚生労働省では、「ない」としていますが、アメリカの小児科学会で目安が紹介されていました。
最低6か月までは母乳育児を、6か月~1歳までは母乳と食事での混合栄養、1歳以降はママと赤ちゃんが好きなだけ続けましょう。
米国小児科学会(AAP)
たしかに、生後6か月になると、ほとんどの赤ちゃんが離乳食をスタートし、少しずつ食事からも栄養を摂れるようになっている頃ですね。
もし、がんばれるのであれば、6か月が母乳をあげる最低限の目安になります。
ですが、最近はミルクの質もかなり高くなってきています!
結局、母乳でもミルクでも、赤ちゃんはスクスク育ちますので、ママが少しでも気楽に赤ちゃんと向き合える方を選択してください。
ママが元気で、そして笑顔で赤ちゃんに接することのほうが、母乳育児よりもよっぽど大事なんです!
母乳育児を早めに辞めるデメリットと注意点
赤ちゃんの脱水に気を付ける
母乳を辞める場合、やはり、その分の水分補給をどのようにして補うのか?が重要になってきます。
ミルクの場合は、月齢に合わせた量を与えてくださいね。
また、生後6か月を過ぎている場合は、少しずつ白湯や麦茶などからも水分を摂れるようになっているといいですね。
さらに、母乳を続けているかどうかに関わらず、麦茶はストロー飲みができるように練習をスタートしてくださいね!
ストロー飲みの練習は意外と簡単です。
パックのベビー用麦茶を購入し、ストローをさして飲ませてみるだけです。
パックは軽くおすと中身が出やすいですよね。
大人が軽くおしてあげると、赤ちゃんも「こうやって飲むのか」というのを体験することができます。
うちの子供たちもこの方法を試してみたら、あっという間にストロー飲みができるようになりました!
マグで飲めるようになるとお出かけのときも便利です。
ママは乳腺炎に注意
母乳を早めに辞めた場合、やはり乳腺炎が気になります。
母乳が乳腺に残ったまま放置してしまうと、しこりとなり、乳腺炎を引き起こしてしまいます。
搾乳したり、圧抜きマッサージをしたりと、セルフでできる対策もありますが、気になる場合は、産院や母乳外来へ相談するのがいちばんです!
ミルク代がかかる
母乳を早めに辞めた場合、当然ですがミルク代がかかりますね。
他にも、哺乳瓶の買い替えや乳首の購入代金など。
さらに、調乳や哺乳瓶の消毒の手間、お出かけの荷物が増える・・・などなど。
母乳育児を早めに辞めるメリット
母乳の悩みやトラブルから開放される!
母乳をやめるいちばんのメリットは、やはり母乳の悩みから開放される!ことではないでしょうか?
- 母乳の出がよくない
- 乳腺炎などのトラブルを繰り返す
- 授乳のリズムが整わない
- 赤ちゃんが母乳を飲むのが下手で痛い
などなど。
意外と母乳育児って大変なことだらけなんですよね。
母乳の悩みから開放され、ママが笑顔で赤ちゃんに接することができるのがいちばんですね!
赤ちゃんを預けやすい
特に、完全母乳の赤ちゃんの場合、赤ちゃんを預けにくいんですよね~。
ママだって、美容院や歯医者、たまにはリフレッシュでお出かけしたいこともあります。
母乳の赤ちゃんの場合、授乳の時間を考えて、数時間で用事を済ませて帰宅しなくてはいけません。
ですが、ミルクを飲んでくれる赤ちゃんなら、時間を気にせず出かけることができますね。
仕事復帰で保育園入園を控えている場合も、預けやすいですね。
飲み物や食べ物に気を遣わなくて済む
授乳中は、どうしても食べ物や飲み物が気になりますよね。
世界保健機関(WHO)では、「高塩分・高脂肪の食事は乳腺炎の原因になるのではないかと考えられているが、明確な根拠があるわけではない」としています。
ただ、そうは言ってもママの体質によっては、揚げ物を食べたら母乳が一発で詰まってしまった!という場合もあります。(わたしも、そうでした。)
また、風邪をひいてしまったときは、必ず病院に行って処方された薬を飲むようにしなければいけませんね。
忙しいママにとっては、大変ですよね。
ですが、母乳をやめてしまった場合は、食べ物や飲み物、薬などは妊娠前に戻すことができます。
母乳はいつまで出る?栄養は?
母乳は赤ちゃんの吸う刺激によって出ます。
そのため、卒乳や断乳をしない限り、母乳は出続けるんです。
でも、たまに「1歳すぎると母乳は薄くなる」なんていう話、する方がいらっしゃいますよね。
わたしも気になって調べてみましたが、母乳は赤ちゃんの成長にあわせて必要な栄養が変化していきます。
そのため、味が薄くなったり、栄養がなくなったりすることはありません!
Q:母乳の栄養はいつまで?
A:母乳が出る限り、栄養がなくなることはありません生後すぐから2週間ごろまでに出る初乳(しょにゅう)はタンパク質やビタミンを多く含んでいます。
その後は多くの成分やカロリー自体に大きな変化はありません。
ママが栄養バランスのいい食事をとる、カフェインの多い飲み物は控えて水分をしっかりとる、
ストレスをためないようにする、体を冷やさないようにするなどに注意して生活している限り、
水のように薄くなったり栄養がなくなることはないでしょう。脂質、タンパク質、鉄分、ミネラル類は、時間をかけて少しずつ減っていきます。
これは赤ちゃんが離乳食からこれらの栄養素をとり始めるためです。
1歳近くになると、母乳だけでは成長に必要な栄養がたりなくなるので、
「栄養がなくなる」といわれるようになったのでしょう。たまひよ「母乳はいつまで「あげる?」「出る?」「栄養は十分?」」より引用
たしかに、離乳食がはじまる頃には減ってしまう栄養素もあるようですが、離乳食で栄養を摂れるようになっている赤ちゃんには、特に問題ないことなんですね。
母乳とミルクの混合育児はいつまで?
なんとか母乳を与えながら、ミルクの割合の方が大きい・・・と悩んでいるママも多いと思います。
わたしも上の子の育児のときはなかなか母乳が増えず、いつになったら混合から抜け出せるのか!?なんて考えていました。
一般的には、産後1~2か月になると母乳の量が増えてきます。
そのため、産後1~2か月ぐらいの時期に、完全母乳へ移行できるママが多いようです。
ですが、もちろん「一般的に」です。
母乳の増え方は人それぞれですし、赤ちゃんが母乳を飲む量も異なります。
わが家の場合、生後3か月のとき、いわゆる黄昏泣きに苦労したため、ミルクは手放せませんでした。
そのため、生後4か月でやっと完全母乳の育児に切り替えることができました。
完全母乳の育児を目指すのか?
完全ミルクの育児に切り替えるのか?
卒乳まで混合を続けるのか?
選択肢はたくさんあります!
ぜひ、ママの気持ちをいちばんに優先して、育児の方法を柔軟に決めてみてくださいね。
母乳育児を続けるかどうか?は、実は赤ちゃんよりもママの気持ちがいちばん大事なんです。
母乳はいつまで続けた?わが家の体験談
わが家の場合、上の子も下の子も、1歳半で卒乳しました。
上の子は、保育園に1歳7か月で入園したのですが、保育園に入園する1か月前のこと。
この頃には昼寝と夜寝る前の2回しか母乳を飲んでいませんでした。
しかも、飲むというより、おしゃぶり代わりのような感じで、甘えているだけ。
そこで、言い聞かせをしつつ、寝る前に軽く温めた牛乳を与えてみたんです。
そうしたところ、牛乳がすごく気に入ったようでゴクゴク飲んで、そのまま寝てしまいました!
あっけなく、卒乳した瞬間です。(笑)
一方、下の子は1歳4か月で保育園へ入園。
保育園へ入園して3か月は、夜の授乳が続きました。
ですが、ある日熱を出して寝込んでしまった息子くん。
母乳を飲むのはしんどかったようで、ゴクゴク飲める麦茶や白湯で水分補給してました。
そしてそのまま寝る・・・という生活を数日続けていたら、いつの間にか母乳も飲まなくなりました。
同じきょうだいでも、卒乳の理由はバラバラでした。
そして、二人ともあっけなく卒乳しました。
母乳の冷蔵・冷凍保存について
授乳のリズムが整うまで、搾乳することもありますよね。
わたしも、「今飲ませたい」「もっと飲んで欲しかった」けど、赤ちゃんとのタイミングがあわないこと、何度もありました。
乳腺炎も心配ですので、少しでも搾乳しておくとラクになりますね。
他にも、赤ちゃんを預けたいとき。
ミルク拒否!の赤ちゃんでも、搾乳した母乳なら飲んでくれる赤ちゃんもいます。
何かと便利な搾乳した母乳。
せっかくなら、正しい保存方法を押さえておきたいですね。
- 冷蔵庫で3日
- 冷凍庫で6か月
medela「母乳の保存、冷凍、解凍方法」より引用
冷凍だとかなり日持ちするんですね!
ただし、解凍するときは注意が必要。
冷蔵庫で12時間ほどかけてじっくり解凍するか、ぬるま湯でゆっくり解凍する必要があります。
また、再冷凍やつぎ足しはNGです!
清潔な手で、キレイな容器で保存するのもお忘れなく!
そもそも卒乳と断乳の違いとは?
母乳をやめたいな・・・と考えていると、「卒乳」「断乳」という言葉を聞きますよね。
卒乳は、赤ちゃんが自然に母乳を欲しがらなくなるまで続けること。
断乳は、ママの都合で母乳を辞めること。
ただし、断乳の場合でも、もともと母乳の出が悪く、ミルク主体の育児だったため、完全にミルクに切り替える。
赤ちゃんも母乳は嫌がってあまり飲んでくれない・・・など、早めに母乳をやめたほうがいい場合もあるんですよね。
断乳=ダメなこと!では、決してありません!
母乳を辞めることに罪悪感を抱かないで!
母乳育児が思うように進まないと、育児に自信が持てなくなってしまい、場合によっては「自分はダメな母親だ」と責めてしまう気持ちになることもあると思います。
ですが、決して、母乳育児はエライ!ミルクはダメ!なんてことはありません。
母乳でもミルクでも、結局赤ちゃんはスクスク元気に成長します。
わたしのまわりも、ミルク育児の子が何人かいますが、みんな健康です。
それに、母乳育児だけが愛情ではありません。
授乳していても、テレビやスマホばかり眺めているような育児はNGです。
一方、ミルクでもママがニコニコしながら赤ちゃんを見つめたり話しかけたりしていれば、愛情はじゅうぶんに伝わります!
ぜひ、混合や完全ミルクの育児に罪悪感を抱かないで欲しいと思います。
コメント